
投資アパート・マンションが欲しい!
どこか良い物件はあるかな…
もし、あなたがはじめて不動産投資をしようとしているのなら、期待に胸ふくらんでいるかもしれません。
でも、「利回りが高いから」「物件がキレイだから」を良い物件と決めてしまっていてはダメ!
パッと見は高利回りで魅力的だったけど、2年目の修繕費でトータルはマイナス収支…というのは、よくある話です。
不動産投資が成功するかどうかは、9割9分、最初の物件選びにかかっています!
ここでは、はじめて不動産投資をするあなたのため、
- 投資アパート・マンションを探す5つの方法
- 物件情報を見るときに、知っておきたい7つのポイント
- 物件情報を見た後でして欲しい4つの行動
をお届けします。
あなたの挑戦が成功しますように!
『土地活用の学校』講師:オオタニ
銀行マンから土地活用のコンサルタントへ転身。「ここでわかる、すぐに動ける、現場の活きた情報を伝えたい!」をモットーに本ブログの運営をスタート。
保有資格:土地活用プランナー・CFP・1級FP技能士
投資アパート・マンションを探す5つの方法
不動産投資をするなら、まずは物件情報を手に入れなければ何もはじまりません。
投資アパート・マンションを探すには、次の5つの方法があります。
-
- 不動産投資会社に直接問い合わせる
- ポータルサイトを利用する
- 匿名可能な一括請求サイトを利用する
- 専門家のサポートサービスを利用する
- 不動産投資会社主催のセミナーへ参加する
それぞれ詳しく見ていきましょう!
不動産投資会社に直接問い合わせる
1つ目の方法は直接不動産会社に直接問い合わせをする方法。
ひと口に不動産投資会社といっても、全国展開している大手から、地元密着型のところまでさまざまです。
大手であれば、その広いネットワークから広範囲にわたった物件情報の入手が可能。
ただし地元とのつながりは弱く、特に支店のないエリアでは、物件の周辺情報など細かなところまで情報網が行き届いていないケースもあります。
逆に地元密着の不動産投資会社であれば範囲は限定されるものの、地元ならではの情報網を駆使した、きめ細かく鮮度の高い情報を得られる可能性があります。
投資アパート・マンション情報を集めるのであれば、「情報量の多い」大手と「情報鮮度が高い」地元の両方から物件情報を入手するのがおすすめ。
ポータルサイトを利用する
2つ目の方法はポータルサイトを利用する方法。
ポータルサイトとは、いくつもの投資物件がラインナップされているサイトをいいます。
ただし、世の中には非公開の物件情報が多く、ポータルサイトだけで物件を選ぶのはおすすめしません。
たとえば、あなたが投資アパートを保有していて、そのアパートを売却したいと思ったとします。
その場合、恐らく不動産会社に相談するでしょう。
その後、相談した不動産会社はどうやって買主を探すと思いますか?
本当に良い物件であれば、買ってくれそうな投資家に直接話を持っていくはずです。
つまり、良い物件情報はポータルサイトに掲載されていない可能性があるということです。

ポータルサイトにも良い物件は掲載されています。ただ、良い物件情報を入手するには非公開物件情報があった方がいいです。
匿名可能な一括資料請求サイトを利用する
3つ目の方法は、匿名可能な一括資料請求サイトを利用する方法です。
1つ目の方法で不動産投資会社に問い合わせをしようにも、一度個人情報を開示してしまうと、その後の営業攻勢がわずらわしいと、二の足を踏んでしまう人は多くいます。
とはいえ、2つ目の方法でポータルサイトを使って物件情報を探しても、非公開の物件情報までは得られません。
この3つ目の方法は、その2点の解決策ともなる方法で、匿名で物件情報だけ入手できます。
ネット上で希望の物件情報を登録すれば、複数の不動産投資会社から非公開物件情報も含めた物件情報を入手できます。
そこで気になる情報があってはじめて、不動産投資会社へ問い合わせをします。
無料で使えるサービスなので、活用したいところです。

匿名で一括資料請求できるサイトは、今のところひとつだけでした。
専門家のサポートサービスを利用する
4つ目の方法は、専門家のサポートサービスを利用する方法です。
これは、資産運用の専門家が第三者として、あなた不動産投資をサポートをしてくれるというもの。
物件の良し悪しやローンの相談、不動産投資会社の選定までトータルにサポートしてくれます。
不動産投資会社主催のセミナーへ参加する
5つ目の方法は、不動産投資会社主催のセミナーへ参加する方法です。
セミナーの内容にもよりますが、セミナー後に個別相談会を設けている場合が多いです。
その個別相談会では物件紹介をしてくれるケースも多いため、セミナーへ参加することで投資アパート・マンションを探すこともできます。
物件情報を見るときに、知っておきたい7つのポイント
それでは、これまで紹介した方法で物件情報を手に入れたとして、どのようなところを注意しながら見れば良いのでしょうか。
ここからは、物件情報を見るときに、特に知っておいて欲しい7つのポイントをお届けします!
間取りと周辺施設
不動産投資をする上で、常に満室という状況はありえません。
大切なのは、空室となったときに、すぐに新しい入居者をつけることができるかどうか。
単身者向けワンルームであれば、駅や学校が近いか。
ファミリー層向け2LDKであれば、商業施設や公園、病院が近いか、入居者になったつもりでそこで暮らしたいかを想像してみましょう。
どんな人に入居して欲しいか、ターゲットが明確でなかったために、空室に悩む不動産オーナーは数多くいます。
利回り
「利回り」にも種類があり、物件情報に記載のある利回りは、通常「想定利回り」です。
注意すべきは「満室であった場合の家賃収入」を計算の基礎にしていて、現状と異なる場合があること。
ワンルーム投資であれば、現在賃貸中であるか、一棟アパート投資であれば、現在の空室率を必ず確認しましょう。
構造躯体
木造や軽量鉄骨、鉄筋コンクリート造など、不動産投資をする上で構造躯体も大切な情報です。
なぜなら、構造によってローンを組める長さが変わるから。
投資用不動産用のローンは、一般的に、構造躯体の法定耐用年数を超えることができません。
法定耐用年数は木造が22年、軽量鉄骨が34年、鉄筋コンクリートが47年です。
例えば、築15年の木造アパートを一棟買いする場合、ローンは最長で7年になります。
築年数
特に古いマンションに投資するときは、完成年月が1982年以前かどうかを確認しておきましょう。
というのも、1981年に建築基準法の耐震基準が大きく見直されたからです。
それまでは「震度5で倒壊しない程度」が耐震の基準だったものが、「震度6〜7で倒壊しない程度」に引き上げられました。
親耐震基準が義務付けされたのが1981年6月1日のことなので、建築スケジュールを考えると、1982年以前に完成した建物は、旧耐震基準で建てられた建物である可能性があります。
交通
昔は「駅近」の基準は駅から徒歩10分以内でしたが、現在は徒歩7分以内と言われています。
駅近物件であるかないかの違いは、入居者にとっては大きく、ほんの3分の差が、今後の空室率に影響してくることは十分にありえます。
もし駅近の物件情報を見比べていて、片方が徒歩10分、もう片方が徒歩7分だったとして、「たいして変わらない」と物件の価値を見誤らないよう注意しましょう。
仮に徒歩10分の方が高ければ、値引き交渉の材料にしていいくらいです。
保証金の持ち回り方式
物件情報の中には、「保証金は持ち回り方式(関西方式)」などと書かれていることがあり、関東式と関西式でまったく意味が違うので注意が必要です。
保証金とは、物件の借主が契約時に貸主に支払うお金で、退去時の現状復帰費用や家賃滞納時の補てんなどに使われるお金のこと。
何もなければ、退去時には貸主は借主に全額返還しないといけません。
関東式では、投資アパート・マンションのオーナーが変わった場合、旧オーナーから新オーナーに保証金は引き継がれます。
ところが関西式では、旧オーナーが保証金を受け取ったまま、借主への返還義務だけが新オーナーに引き継がれます。
階数とエレベーターの有無
建築基準法第34条では、高さ31メートル超の建物に「非常用の昇降機」を設置するよう義務付けています。
そして31メートルは、だいたい7~10階建てのマンションに相当します。
4階建や5階建ではエレベーターの設置は不要とはいえ、入居者にとっては敬遠されるもとになります。

物件情報は、エクセルなどで下のような表を作って比べると、違いがよくわかるのでおすすめですよ!
物件情報を見た後でして欲しい4つの行動
物件情報を見るときのポイントを紹介してきましたが、そこに必要な情報がすべて載っているわけではありません。
気になる物件情報があったら、それを本当に買って良いか判断するために、次の4つの行動をとりましょう!
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- 物件価格が相場からはなれていないか確認する
- 実際に現地に足を運んで隈なくチェックする
- 高利回り物件は、特に時間をかけてリサーチ
- 長期スパンでのキャッシュフローを考える
それぞれ詳しく見ていきましょう。
物件価格が相場からはなれていないか確認する
1つ目は、物件価格の相場を確認することです。
不動産の相場は、直近で成約した物件価格が基になっています。
土地総合情報システムという国土交通省のサイトから最近成約した物件を調べることが可能なので、物件情報の価格が相場とはなれていないか確認しておきましょう。
ただし、これらサイトは「〇丁目」のように物件の番地までは分かりません。
あくまでも大まかな目安として確認しておいてください。
また、投資用だけでなく、居住用として取引された価格も含まれています。

相場より高いと感じたら、しっかり値引き交渉していきましょう!
実際に現地に足を運んで隈なくチェックする
2つ目は、実際に現地に行き、物件やその周辺情報を隈なくチェックすることです。
不動産は「現地」こそが命。
現地を見ないと以下のようなことに気づけません。
- 駅まで近いけど歩きにくい(急な坂道や、待ち時間の長い踏切があるなど)
- 数十メートル先に工場があり騒音がする
- 夜は駅前が飲み屋になるので治安が悪そう
- 夜は物件までの道のりが暗くて怖い
たとえば、駅から徒歩4分の物件なら「駅近物件」です。
しかし、幹線道路沿いを通る道のりで、歩道が狭かったらどうでしょう?
あるいは、暗くなってから女性や子供が怖いと思うような道のりならどうでしょうか?
恐らく「駅から徒歩4分」というメリットは小さくなります。
その点は、現地を隈なく確認しないと分かりません。
高利回り物件は、特に時間をかけてリサーチ
3つ目は、特に高利回り物件について、時間をかけてリサーチすることです。
利回りは物件ごとに大きく異なりますが、利回りが高すぎる物件は難易度が高い物件が多いからです。
たとえば、物件情報を見比べているなかで、想定利回り5〜6%が多いところ、ひとつだけ10%であったとします。
一見、利回りが高い!良い物件だ!と思うかもしれませんね。
しかし、そのような物件は以下のような物件が多いです。
- 外観がボロボロで、すぐの修繕が必要
- 空室率が高いので何とか埋める必要がある
- 騒音、ゴミ問題など周辺環境が悪い
このような高利回りを維持して運営するのは、かなり難しいです。

もちろん、利回りが高いのが悪いわけではありません。ただ、その理由はハッキリさせておきましょう!
長期スパンでのキャッシュフローを考える
4つ目は、長期スパンでキャッシュフロー(お金の流れ)を考えること。
長期スパンで見ないと以下のような支出や利益の低下を見落とすからです。
- 退去費用(室内の修繕費用)
- 共用部の修繕費用(一棟投資の場合)
- 空室による利益の低下
- 家賃下落による利益の低下
これらは自力でシミュレーションするのは難しいので、不動産投資会社の担当者に協力してもらいましょう。
その意味で、信頼できる担当者かどうかの見極めも重要ですね!
応対のマナーや、約束を守かなども注意深く観察しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回紹介したのは、はじめて投資アパート・マンションを探すときの流れをご紹介しました。
とにもかくにも、不動産投資をはじめるなら、物件情報が手元にないと何も始まりません!
①直接、不動産投資会社に問い合わせる
②ポータルサイトを利用する
③匿名の一括請求サイトを利用する
④専門家のサポートサービスを利用する
⑤不動産投資会社主催のセミナーに参加する
という5つの方法を紹介しましたが、まずは③で非公開情報を含めた物件情報を手に入れて、気に入った物件が決まってから不動産投資会社にアクセスするのがおすすめ。
素敵な物件が見つかるといいですね!