
「3室も空室が埋まらない…どうしたらいいんだ!?」
順調に思えていてもアパート経営は必ず空室が発生するもの。
とはいえ1部屋だけでなく、2部屋、3部屋と次々に空室が出ると、下手をすれば「ローンが払えない」ということにもなり兼ねませんし、当然、焦りますよね?
アパート経営の空室対策は様々。
空室になった理由は都度分析する必要がありますが、注意したいのが「管理会社に任せてあるから大丈夫」という考え方!
実際のところ管理会社の中には、家賃を下げる、広告費を上乗せするなどしないと全く動いてもらえないところもあります。
また安易に家賃を下げてしまうと、次回からも家賃の値下げを交渉されるという悪循環が生まれてしまうこともしばしば。
そんな事態を回避するため、今回は新米大家さん必見の”アパートの空室が多い理由5選と満室経営メソッド”をお届けします!
『土地活用の学校』講師:オオタニ
銀行マンから土地活用のコンサルタントへ転身。「ここでわかる、すぐに動ける、現場の活きた情報を伝えたい!」をモットーに本ブログの運営をスタート。
保有資格:土地活用プランナー・CFP・1級FP技能士
アパートの空室が埋まらない理由5選
「株式会社タス」では一都三県の空室率データを毎月公表しています。
同社の賃貸住宅市場レポートによると、アパートの空室率は30%超。特に神奈川県の空室率は39%という高い割合。
なぜ、空室になってしまうのか?
退去や埋まらない空室には必ず理由があります。主な5つ理由を見てみましょう!
家賃や初期費用が相場に合っていない
アパートの空室が埋まらない理由で最初に考えられるのが家賃や初期費用が相場に合っていないということ。
今や物件情報はインターネットで簡単に探せます。
ユーザーは情報を見て家賃相場を知りますが、当然、安い物件以外はよほど高品質の物件で無ければ見向きもされません。
これは家賃を下げればいいという単純な話とは違います。
管理会社に任せっきりになった結果、前回の広告を使い回しただけで周辺相場と大きくズレているということはよくある話なのです。
物件だけじゃありません。家賃にもメンテナンスは必要です。
募集広告の写真が少ない
募集広告に写真が少ないのも空室が埋まらない理由になります。
以下は「不動産情報サイト事業者連絡協議会」が2017年10月に調査したもの。
問合せ等する不動産会社を選ぶポイントは以下のようになっています。
- 写真が多い 45.5%
- 店舗がアクセスしやすい場所 8.8%
- たくさんの物件の掲載がある 9.3%
- 物件のウィークポイントが書かれている 4.1%
- 部屋の雰囲気が分かる動画が付いている 5.7%
- 地元で知名度のある会社である 7.7%
- 不動産会社の担当者のリアルな感想が書いてある 3.6%
入居希望者が知りたいのは「物件」の詳細です。
同調査では「物件情報を探すのに必要な情報は?」という質問もしていますが、やはり多くの方が物件・外観・室内・設備・収納などの写真が重要だと回答しています。
募集広告の写真は、アパート経営を満室にするための大事な要素なのです。
物件の第一印象が悪い
心理学の世界では「第一印象は数秒で決まる」と言われています。
ユーザーは物件を絞り「内見」を行います。
内見では物件の外観や共有部分、室内など多くの情報を目にしますが、それぞれの第一印象が悪ければ空室は埋まりません。
具体的に以下の点が重要です。
- 郵便ポスト周辺は清掃されているか
- 植栽や外壁はキレイか
- 雑草や蜘蛛の巣など放置していないか
- 廊下、自転車置き場などが清掃されているか
- 共用部に住人の物が置かれていないか
管理や清掃がされていなければ第一印象が悪くなります。
いったん悪い印象を持たれてしまうと、候補から即はずされてしまうでしょう。
設備が古い・汚い
外の印象が悪くても室内がキレイならOKという人は多いです。
逆に外観が良くても室内の印象が悪ければ空室は埋まりません。
主流になったテレビ付きモニターフォンやエアコンは設置したいところ。
当然、畳よりフローリングが好まれます。
少し古くても十分使えてキレイな設備なら問題ありませんが、型が古すぎたり汚い設備のままだと「住んだ後にこれを使うのか…」と思われてしまいます。
不動産会社や管理会社の募集がずさん
空室の原因の大半は管理会社や不動産会社にあると言っても良いでしょう。
悪質な会社になると、広告費を高くしないと全く広告してくれないこともあります。
上記までの空室の理由は大家さん目線でみたもの。
いくら大家さんが頑張っても、募集を行う管理会社や不動産会社がずさんだと大家さんの努力も水の泡です。
不動産会社や管理会社に任せっきりなのも良い事ではありません。
しかし、そもそも管理や募集を任せてはいけない会社も少なからず存在します。
「退去されても仕方ない」理由も意外と多い
これまで空室が埋まらない理由として主なものを見てもらいました。
ここで少し面白いデータをみてみましょう。
2018年2月にUR都市機構が1040人を対象に行った調査結果です。
【引っ越しを考えたタイミング】
- 住んでいる家に不満が出た 34.0%
- より良い物件に住み替えたいと思った 32.9%
- 住んでいる家の契約更新が近づいた 23.1%
- 就職・転職(家族のもの含め) 20.7%
- 結婚 19.8%
- 家族、恋人、友人との同居 10.6%
- 進学(家族のもの含め) 9.4%
- 出産 6.6%
- 隣人・近所との問題 5.7%
- その他 9.4%
参考:新生活、春の引っ越しシーズン本番!賃貸住宅居住者に聞く 引っ越しに関する調査
「住んでいる家に不満」「より良い物件に住みたい」という退去理由が多いのは確か。
でも、就職や転職、結婚や出産といった、「退去されても仕方ない」理由も相当多いのがわかりますね。
だからこそ、満室経営で重要なのは「退去はあって当然!そこに新たな入居者をいかに早くつけるか」という割り切った考え方です!
それでは、先ほどから挙げてきた空室になる理由を踏まえ、満室経営のメソッドをみてみましょう!
満室のアパート経営を実現するメソッド
家賃や初期費用を見直そう!
家賃は安易に下げるべきではありません。
ただ、適正な家賃や敷金、礼金であるかの見直しは大事です。
見直す際のポイントは賃貸サイトで他より好条件の物件になっているかということ。
例えば家賃を下げて共益費を上げれば、検索された際に目に付きやすくなります。
また、フリーレントのキャンペーンも検討しましょう。
フリーレント2ヶ月くらいであれば、長く空室が続くよりも収益は改善します。
単に家賃や初期費用を下げるのではなく、相場に沿いつつ、他より有利に見える工夫が大事です。
募集物件の写真は多くしよう!
物件を探す方は住んだ後のことをイメージします。
よって、少なくとも以下の写真は用意しましょう。
- 物件の外観
- 玄関から室内方面
- リビング
- リビング以外の部屋
- キッチン
- バスルーム
- 洗面台
- トイレ
- 収納
- バルコニー(展望)
- 共有部分やその他設備
- 駐輪場
- その他セールスポイントとなる場所、設備
- 周辺環境(施設や公園など)
写真が多ければよいということではありません。
入居後をより具体的にイメージしやすいように、生活同線の中にあるものを網羅するのがコツです。
リフォームやクリーニング、設備交換をする!
空室対策で効果が大きいのがリフォーム。
ただし、単にリフォームすれば良いというわけではありません。
大学が近くにあるなら若い人向けの壁紙にする。
女性専用アパートなら室内干し用のフックを取り付ける。
これだけでも印象は大きく変わってきます。
また、最近需要が高まっている宅配ボックスも空室対策に有効です。
共用部にスペースがあれば設置を検討してみましょう。
管理会社に任せっきりにしない!
そもそも管理会社は物件の問題を把握するのも仕事のうち。
もし空室が埋まらず、物件の管理も雑なら管理会社の変更を検討してみましょう。
管理会社のチェックポイントは次のようなもの。
- どんなサイトで募集しているか
- 募集条件や物件詳細は正しく記載されているか
- 日頃から清掃、管理をしっかり行ってくれているか
- 入居者対応がスムーズで丁寧か
- 空室対策を一緒に考えてくれるか
以上の点を管理会社の良し悪しの判断基準にして、必要であれば管理会社の変更も検討すべきです。
メソッドを活用して、”最初の5物件”に入ろう!
アパートの空室を埋めるなら、まずあなたの物件情報を見てもらわなければ話になりません。
ここに「賃貸契約をした人が問い合わせた物件の数」という調査データがあります。
【問い合わせた物件の数(賃貸)】
1件:14.0%
2件:14.0%
3件:17.7%
4件:7.5%
5件:18.3%
6件:28.5%
平均:5.1物件
参考:不動産情報サイト事業者連絡協議会「不動産情報サイト利用者意識アンケート調査結果」
最も多い6件以外の割合は団子状態で、さほど変わりません。
つまり、入居者が「ちょっと気になるな」と思える”最初の5物件”に入ることができなければ、なかなか空室は埋まらないんです。
だからこそ、先ほどのメソッド。
- インターネットで検索されやすいよう、家賃を下げる(共益費は上げる)
- 写真を多く掲載して、そこで暮らすイメージをつけやすくする
- 安くても効果的なリフォームをして、目を惹くポイントをつくる
- そもそもキチッと物件紹介をしてくれる管理会社に鞍替えする
これらを実践していけば、断然、最初の5物件に入りやすくなります!
空室を埋めやすくするよう、ぜひやってみましょう!
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